穀物博士になろう!
2000年前の古代パン
2022年1月14日から4月3日まで上野の東京国立博物館で開催されている特別展「ポンペイ」では、発掘された「炭化したパン」が展示されています。
当店の古代小麦を使用している調布市のパン屋さんが、特集番組を組んでいるテレビ局から依頼され、古代小麦の「アインコーン、スペルト、エンマ―等」を使って当時のパンを再現されました。特別なワインと一緒に味わうシーンで試食され、大変好評だったようです。
さて、79年にヴェスヴィオ山の噴火によって埋没した街ポンペイに思いを馳せる「ポンペイ展」での見どころは、衣食住それぞれにあり、中でも「人と暮らし」の展示が私達には身近に感じられます。
富裕層と一般市民では食事に大きな差があったようで富裕層の家にはトリクリニウムと呼ばれる食堂があり、頻繁に饗宴が開かれていたようです。それに比べ一般社会階層の家庭には台所はなく、主に外食に頼っていたというあたりは意外です。また食事の回数は、いずれも1日2食だったそうですから、現代人は食べすぎかもしれません。
ポンペイの街中にはパン屋やテイクアウト料理店が点在していたようで、「パン屋の店先」のフレスコ画からもパンの形が伺えます。
他にも「炭化したキビ、イチジク、干しブドウ等」栄養豊富な古代食が展示されています。ギフトショップには「炭化したパン」がクッションに再現され販売されていたのは日本ならではかも知れません。
- 2022.02.24
- 13:41
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